Memorabilia


繊細で洗練された演奏ばかりが収められた、ピアソン・サウンドの完成品

Victor VIP-28039 [30cmLP]
P. 1982

悲しみのアリス/ジョニー・ピアソン・オーケストラ

 ジョニー・ピアソンのビクターでの最後のアルバム。「哀しみのアリス(キ・マイ)」はモリコーネのオリジナルと比べても、オリジナルの演奏とは異なる詩情的な感情の起伏のようなものが出ていて、何倍も素晴らしいと思います。「群れの中の小さな命」「ラブ・マッチ」は海外盤を含めてCD化された話は聞かないですが、いずれもいい演奏です。「群れの中の小さな命」は演奏の雰囲気からしてたぶんBBCのテレビ番組か何かのテーマ曲でしょう。「風の吹くまま」はピアソンがかつてアメリカのヒット・チャートに送り込んだ作品の再レコーディング。演奏はほとんど変わりませんが、前回のレコーディングではドラムスがいかにも当時らしい(今となっては古くさい)演奏だったものが洗練されていることもあって、全体的なできあがりとしてはこちらの方が良いでしょう。「スキヤキ」は最近あちこちのビクターのコンピレーションに入り出したのでお聴きになったことがある方も多いと思いますが、優しくはじまり雄大に終わる演奏が心に残ります。なぜ唐突にこの作品を取り上げたのでしょうか?
(2014/1/12)

Side 1 (Face 1)

1. Chi Mai (Le Professionnel) / 悲しみのアリス
2. For Your Eyes Only / ユア・アイズ・オンリー
3. Sublime Country / 聖なる国
4. Helena / 愛のエレーナ
5. Waiting For You / ウェイティング・フォー・ユー
6. Elefant Man / エレファント・マン

Side 2 (Face 2)

1. One Day In Your Life / 想い出の一日
2. Over The Hedge Rows / 群れの中の小さな命
3. Love Match / ラブ・マッチ
4. Sukiyaki / スキヤキ(上を向いて歩こう)
5. Cast Your Fate To The Wind / 風の吹くまま
6. Chariots Of Fire (Chariots de feu) / 炎のランナー