Memorabilia


 アンドレ・コステラネッツによるクラシック集

Colombia
Nippon Colombia YS-477-C
[ 30cmLP]

ダニー・ボーイ/コステラネッツ・ホーム・コンサート

 1965年に日本で発売されたアルバム。このアルバムの中から「ユーモレスク」「アンダンテ・カンタービレ」「ホラ・スタッカート」「グノーのアヴェ・マリア」「シューベルトのアヴェ・マリア」「グリーンスリーヴス」の6曲がカップリングされた17cmEP盤が発売されていたが、これが父が最初に私に与えてくれたレコードだった。このアルバムを聴いてみても、この6曲は飛び抜けて良い演奏であり、いいアレンジをしている。このアルバム自体は、つい最近、中古で買ったものだ。
 「ユーモレスク」はゆったりした演奏で、主旋律を奏でるヴァイオリン群とそれに第二ヴァイオリンがからみつき、それを支えるチェロ群やビオラ群が雄大さを加えている。また、最後の方ではハープが加わりあたかも一日の終わりをイメージするような優しさで終わるあたりの演出も素晴らしい。「ホラ・スタッカート」は終始ヴァイオリンのユニゾンと他の弦楽パートが掛け合いし、それにマンドリンが絡みアメリカのカントリー的な要素も加わってテンポ良く最後まで突き進む。「アヴェ・マリア」の2曲はメロディが複雑にからんだ分厚い弦楽器群のアレンジが美しく、「グリーンスリーヴス」と「アンダンテ・カンタービレ」は両方とも原曲に割と忠実な演奏だが、楽器の使い方が繊細で格調高い演奏だ。今から思うと、ここから私の編曲に対するこだわり、ポップ・クラシカルに対する興味が始まったのは間違いないだろう。
 「ホラ・スタッカート」は昔ソニーがやってたCD Clubでコステラネッツのコンピレーション盤を出したことがあって、その時に収録されたことはあったが、他は未CD化。たぶん米国でもそうだろう。残念でならない。
(2015/02/07)

Side 1 (Face 1)

1. Danny Boy (Londonderry Air) / ダニー・ボーイ(ロンドンデリーの歌)
2. Greensleeves / グリーンスリーヴス
3. Le Vol Du Bourdon (Fright of The Bumble Bee) / 熊蜂の飛行
4. Pizzicato Polka / ピチカート・ポルカ
5. The Old Refrain / 昔の歌
6. Serenade / ガブリエル・ピエルネのセレナーデ
7. Wiegenlied (Brahms Lullaby) / ブラームスの子守歌
8. Hungarian Dance No.5 / ハンガリー舞曲第5番

Side 2 (Face 2)

1. Intermezzo (A Love Story) / 間奏曲~映画「別離」主題曲
2. Humoresque / ユモレスク
3. Hora Staccato / ホラ・スタッカート
4. My Prayer (Avant de Mourir) / わが祈り
5. Ave Maria / グノーのアヴェ・マリア
6. Ave Maria / シューベルトのアヴェ・マリア
7. Gypsy Fiddler / ジプシーのヴァイオリン弾き
8. Andante Cantabile / アンダンテ・カンタービレ