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 フィランテとタイシャーの「栄光への脱出」のリメイクも

TOSHIBA EMI
EMI Classics
TOCP67152

MAKSIM the piano player

 ピアノとテクノの融合を狙ったサウンド。我々イージー・リスニングのファンにとってはさほど新鮮な音ではないが、そうでない人にとっては強烈なインパクトを受ける作品集であると思う。4,5,8,10,11,12,13はオリジナル曲。特に1,2,9は迫力もあるしスピード感もあり聞いていて楽しい。「栄光への脱出」は1960年にピアノ・デュオであるフィランテとタイシャーが大ヒットさせているが、ここでの演奏はリズム部分を除きアレンジは同じ。ピアノの多重録音をおこなったところも彼らを意識している。リメイクであることをひとことでも解説で述べるべきだろう。
 7曲目の前半部分はルフェーヴルで言うところの「炎の狂詩曲」。「トッカータとフーガ」ともどもルフェーヴルの緻密なアレンジを知る者にとっては演奏はともかく編曲が物足りない。
 10,13の演奏を聴くとラテンっぽい雰囲気も感じられ、自然とブラッシオの演奏と比較してしまうが、彼に比べマキシムの力任せに弾いているような荒削りの演奏はどうも単調に聞こえてしまう。
 2作目以降の継続のカギは選曲と編曲、そして本人が演奏スタイルの幅を広げていくことであると思う。 (2003.06.29)

Disc 1

01. The Flight of the Bumble-Bee(バンブル・ビー)
02. Grieg's Piano Concerto in A minor(ピアノ協奏曲イ短調)
03. Exodus(栄光への脱出)
04. Claudine(クロディーヌ)
05. Wonderland(ワンダーランド)
06. Handel's Sarabande(サラバンド)
07. Rhapsody on a Theme of Paganini(パガニーニのラプソディ)
08. Hana's Eyes(ハナの瞳)
09. Chopin's Revolutionary Etude in C minor(革命のエチュード)
10. Cubana(クバーナ)
11. Croatian Rhapsody(クロアチアン・ラプソディ)
12. Dance of the Baroness(ダンス・オブ・ザ・バロネス)
13. Cubana Cubaqana(クバーナ・クバーナ)
14. J.S. Bach's Toccata &Fugue(トッカータとフーガ)