Memorabilia


 ダニエル・リカーリによるクラシック集

Barclay
LONDON (Japan) L25B-1032
[ 30cmLP ]

ダニエル・リカーリ/クラシカルスキャットコレクション

 ポリグラム(現ユニバーサルミュージック)の資本が入っていた英デッカと仏バークレーの2レーベルをキングレコードから受け継いで新しく生まれたロンドンレコードから発売されたダニエル・リカーリのLP盤。もう1枚『エンジェル・オブ・ザ・スキャット』というアルバムも発売されていたが、そちらもB面はポップ・クラシカルで占められていた。確かに普通の歌曲をただスキャットでやるのだったら歌った方がいいだろう。そんな選曲の範囲が限られる中、重宝されるのがクラシックの名曲、というわけでリカーリの作品にポップ・クラシカルの作品が必然的に多くなってきたのかもしれない。
 ルフェーヴルのアレンジ版を基にした「愛よ永遠に」やクリスチャン・シュバリエがアレンジした「月の光」など16曲が並ぶ。日本ではバークレー時代の音源のCD化はされていないので(韓国ではベスト盤が出た)リカーリの作品を集めるには中古レコードを探すしかないのは残念でならない。
 「そりすべり」はもちろんルロイ・アンダーソンの作品であるが、弾むようなストリングスの演奏に乗って軽やかに歌われるリカーリのヴォカリーズが、他の楽団が演奏する同曲とは一線を画すオリジナリティあふれ、美しいアレンジ。初めてこの演奏をFMで聴いた時「このアレンジャーは、アレンジでメシを食っていけるな」と感じたが、ライナーノートに編曲者としてピエール・ポルトの名がクレジットされているのを確認した時は、やっぱり…、と思ったものだ。
(2015/02/07)

Side 1 (Face 1)

1. Allegro De La 40eme Symphonie / 愛よ永遠に
2. Romance de Mozart - Eine Kleine Nachtmusik / ロマンス
3. Menuet de Mozart - Eine Kleine Nachtmusik / 夜のメヌエット
4. Valse No.15 de Brahms / ブラームスのワルツ
5. Le Carnaval Des Animaux: Le Cygne / 白鳥
6. Elegie de Fauré / フォーレのエレジー
7. La Chanson Du Printemps / 春の歌
8. Sleigh Ride(La Promenade en Traineau) / そりすべり

Side 2 (Face 2)

1. Clair De Lune / 月の光
2. Pathetique Sonata, Adagio / 幻想のアダージョ
3. Menuet de Mozart - Divertimento No.17 / モーツァルトのメヌエット
4. Menuet (Boccherini) / 天使のメヌエット<ボッケリーニのメヌエット>
5. La Marche Turque / 幸せのささやき(トルコ行進曲)
6. Badinerie from Suite Nº 2 de J. S. Bach / 恋の微笑み(バディヌリ)
7. Zigeunerweisen / 汝が友
8. Tristesse De Chopin (Etude op10 n°3) / 別れの曲